線と束

短歌

短歌

昇華すら残らぬような放課後だった でも夜は電気電気の烏色

生憎だが別のやりかたで広がる世界だがいっしょに揺れるのもいいものでしょう

解凍される夜窓開けて一億の簡単な日をその口に入れる

50時に猫の風まだ夜のままかき消す人の生き声はせず

間違うには充分なほど神聖な昔の真夏の子豚の苦味

決定を振る舞うあなたは太陽と同じ種類の再現者

月台の列車に映す風景の静かさに射す昼が飛んでる

信じれるまで何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度でも

その声が視界にめぐる血液の鉄の熱さの第一の理由

きらやかな花で尽くして、でも消した事の痛みは消してないから

水のあと交差で触れて奪いとる君が魔法を上手くやる骨

僕が読めばあいつが鍵を、僕が鍵を打てばあいつの鍵を打つ夜

横たわるその口元に祝祭と約束をひとつ置き去りにして

部分空に傾く地域のセンサード 語ることとは失うことで

水夜に三度目覚めて三度見る ***と次の夢を見る夢

天気とは水や光でなく明日を消去法する予兆のことだ

おやすみも会話も影も足りなくて名前だけしか抱けないでいる

ページ記憶が調子よく盲いてく 感傷についてのページネーション

網があるって瞬間に経済する事はやめて、毎日水をあげよう

どの北を向けど条々 遊べない土曜の雛が待ち構えてる

下流から他人の歌が再生する声ではなくてリバーブだけが

顔もなく無言で幸福をやっている、戸外に根ざす紫外イメージ

夜々は遠く紛れて帯となる 大河としての君であってよ

夜空の底 けれど待ってる 今ここは映像予定地 星の来る場所

語れないルールがある 空中劇 けれど僕らは決して負けられない

あと3日の罅におちる私的な破裂 怖くたってどこかにいかなきゃ

デパートの吐かせる霧で満つ街の上下する熱で人は動機付けられてる

その弓でこの胸にあるこのうろを一生をかけて貫いて

寝なかった いつも揺れてるあの街で唯一正しい事をした記憶

神様の影を結んで澱に溜る決して燃えない火事の思惑