線と束

短歌

2016-06-20から1日間の記事一覧

豪族の血糊は赤い お前がまだ有罪だった頃の話だ

物語る側の人とはこれほどに解像度の高い日々を生きるのか

逃げもせず、耳と目を閉じ、昨日より差し伸べられた夕暮れをみる

人間に表現できてしまうにはあまりに大きな人の出来事

回転が速すぎて僕ら熱圏に磔いたまま近づけぬまま

孤独を吸い思いをなすか 思いを吸い孤独をなすか 一人で選べ

秘密なら日陰で話せ さもなくば全てが白む真昼の浜で

動脈と静脈でなるループ間で脈拍を共有する方法